美しい国づくり政策大綱の発表以来、国が景観に対して再び積極的な動きを見せており、その象徴ともいえる景観法も成立した。こうした動向を歓迎し、この機に臨んで具体的どのようにすれば本当に美しい国、魅力的な景観形成が可能となるのだろうか。
もともと美観地区や建築協定、また景観条例といった景観をコントロールする制度は存在し、また街並み環境整備事業などの各種事業制度を活用して実績を上げている例はある。すでに景観に対する人々の意識も高く、行政も実行力のある地域では、景観法制定によって急に何かが変化することはないかもしれない。
一方、これまで景観行政に積極的でなかった自治体は、昨年からの景観重視の流れに当惑しているのではないだろうか。法や制度に踊らされることなく、無駄な公共事業を増やさず、地域の魅力を創造するためには何が必要なのか、これまでに実績をあげてこられた地域での取り組みを通して考えたい。
開催日時
2004年9月8日 16:30-18:15開催場所愛知工業大学9号館G3402
登壇者
座長 佐々木葉(早稲田大学理工学部社会環境工学科教授)
話題提供者 高橋徹(高橋徹都市建築設計工房主宰
/NPO法人伊勢河崎まちづくり衆副理事長)
筒井祐治(国土交通省中部地方整備局都市整備課長)
羽根博之(豊田市都市整備部都市整備課副主幹)
武藤隆晴(岐阜県郡上市基盤整備部建設政策課課長補佐)